ギャンブル依存症の薬物療法について
大阪府茨木市のみつだクリニックです。
本日は統一地方選挙。ということで、最近、IR計画とともに話題にあがることが多いギャンブル依存症のお話、特に薬物療法を中心にさせていただきます。
ギャンブル依存症に関わる神経伝達物質の異常については、主に脳内のドーパミン神経伝達物質の異常が関係しています。ギャンブル依存症の患者は、ギャンブルをすることによって、脳内のドーパミン神経が活性化され、快感を得られます。しかし、長期的なギャンブルの習慣によって、ドーパミン神経が過剰に活性化され、脳内の神経回路が変化し、依存症が生じると考えられています。
また、ギャンブル依存症には、脳内のセロトニン神経伝達物質やノルアドレナリン神経伝達物質の異常も関係しているという説もあります。セロトニンは、不安や抑うつ症状の緩和に関与しており、不安やストレスが原因でギャンブルに走るという場合には、セロトニンの異常が影響している可能性があります。ノルアドレナリンは、興奮状態の調節に関与しており、ギャンブルによって高揚感を得ることが好きな人には、ノルアドレナリンの異常が関わっている可能性があります。
以上のように、ギャンブル依存症に関わる神経伝達物質の異常は、まだ解明されていない部分もありますが、ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリンのバランスを整えることが治療の一つとして考えられています。
依存症の薬物療法には、セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)や気分安定薬などがあります。
SSRIは、脳内のセロトニンという神経伝達物質の再取り込みを阻害することで、うつ病や不安障害、強迫性障害などの治療に使われます。これらの病気には、ギャンブル依存症と同様に、脳内のドーパミン神経伝達物質に関係があると考えられています。そのため、SSRIを用いることで、ドーパミン系の活性を抑制し、ギャンブル依存症の症状を軽減する効果が期待されています。
気分安定薬には、バルプロ酸ナトリウムや炭酸リチウムなどがあります。これらの薬剤は、脳内の神経伝達物質に作用して、神経の興奮を抑制する効果があります。ギャンブル依存症においては、脳内の神経伝達物質の異常が指摘されており、このような薬剤を用いることで、ギャンブル依存症の症状を改善する効果が期待されています。
最近はオンラインで気軽に始められ、射幸性も高いゲームやギャンブルも増えてきています。
ギャンブル依存症でお困りの方、またはギャンブル依存症ではないかと不安な方は大阪府茨木市のみつだクリニックまでお気軽にご相談ください。