コロナ後遺症・コロナうつ
大阪府茨木市のみつだクリニックです。
COVID-19の後遺症はLONG COVIDまたはPASC (postacute sequelae of SARS-CoV-2 infection: SARS-CoV-2 急性感染後後遺症)と呼ばれています。精神症状としては以下のようなものがあります。
- 体のだるさ、疲れやすさ
- 頭がボーっとする
- 集中力の低下
- 不安や焦り
- 抑うつ
- 体の痛み、しびれ
- 筋力低下 など
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COVID-19は、最初は呼吸器系の急性感染症として始まりますがウィルスが血管の中に侵入し、増殖を続ければ全身の臓器にウィルスが検出されることになります。その後は生体が有する免疫反応によりウィルスは減少、消滅に至りますが、生体の免疫系の不調により場合によりウィルスが長期的に身体に残り続け、これによる症状が発現してきます。つまり呼吸器症状は消失した後もわずかではありますが残存したウイルスにより炎症反応が起き、それにより後遺症状が続くということになります。
PASCで腸管の粘膜細胞の表面で観察されたという発見があり、注目されますがパンデミックの初期の頃、下水の中のウィルス量の増減が感染の拡がりを示す指標になるとの発表がありました。また、感染予防には、マスクだけではなく用便後の「十分な手洗い」が感染防止に必要な可能性を示しているともいえます。
コロナ感染症の治療薬としてアメリカで注目されているフルボキサミンという抗うつ薬があります。フルボキサミンはSSRIですのでシナプス間隙のセロトニン濃度を増やし抗うつ効果を発揮しますが、そのほかにシグマ-1受容体というシャペロン分子(細胞保護作用を有する分子)の発現を誘導し、またシグマ-1受容体と共同してその細胞保護作用を発揮すると考えられています。
コロナうつ、コロナ後遺症による倦怠感やうつ症状にはまず試みられて良い治療薬かと思われます。
また、記憶低下など認知機能の問題がある場合にはドネペジルなども試みられて良い治療薬かと思われます。
情報のアップデートをしながら個別に最適な治療を試みていきます。
コロナ後遺症・コロナうつでお困りの場合には大阪府茨木市のみつだクリニックまでお気軽にご相談ください。
(ただし発熱者など呼吸器感染が疑われる場合には専門医療機関での治療をお薦めします。)
また連休期間中の診療は当院HPにてご案内しております。祝日が多く診療予約や各種ご相談に対するお返事が遅くなるかと思われますので、診療の予約やご相談はお早めにお願い申し上げます。
2023.5.2.