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パニック障害の原因とは?日常の注意点と発症・再発を防ぐポイント

パニック障害の原因

突然、理由もなく強い動悸や息苦しさに襲われ、「このまま倒れてしまうのでは」と感じる—そんな発作を繰り返すのがパニック障害です。

原因は一つではなく、ストレスや性格傾向、脳の働き、生活環境などが複雑に関係しています。なぜ発症するのかを正しく理解することで、再発を防ぐヒントが見えてきます。

この記事では、パニック障害の主な原因と、日常生活で気をつけたいポイントを詳しく解説します。

パニック障害とは

パニック障害とは、突然起こる強い不安や恐怖により、動悸・息苦しさ・めまい・手足の震えなどの身体症状が現れる心の病気です。発作は数分から10分程度でピークを迎えることが多く、救急搬送されるほどの強い恐怖を感じることもあります。
特徴的なのは、発作が繰り返されるうちに「また起きるのでは」という不安が強まり、外出や乗り物を避けるなどの行動制限につながる点です。このような「予期不安」や「回避行動」が日常生活に支障をきたすと、パニック障害として診断されます。
不安障害の一種に分類されますが、社会不安障害や全般性不安障害と異なり、「突然の発作」が中心症状となる点が特徴です。原因を理解するためには、このような発作の性質と、心と体の両面に起こる変化を知ることが大切です。

パニック障害の主な原因とは

パニック障害の主な原因とは

パニック障害の原因は一つではなく、心理的・身体的・環境的な要因が複雑に絡み合って発症します。どの要因が強く影響するかは人によって異なりますが、複数の要素が重なったときに症状が現れやすい傾向があります。

ここでは3つの方向から、その原因を詳しく見ていきましょう。

心理的要因

パニック障害の背景には、心理的ストレスや性格傾向が関係していることが多く見られます。仕事や人間関係などで強いストレスが続くと、脳が常に緊張した状態となり、些細な刺激でも「危険」と感じやすくなります。

また、過去のトラウマ体験や失敗体験が不安の引き金になることもあります。
さらに、完璧主義や責任感の強さ、不安を抱え込みやすい性格の人は、自分の感情を抑え込む傾向があり、ストレスが内面に蓄積しやすいといわれています。こうした心理的負担が続くと、脳が過敏に反応し、身体が「逃げるか戦うか」という防衛反応を誤って起こしてしまうことが、発作の原因につながるのです。

身体的要因(脳や自律神経の関与)

パニック障害は「心の病気」と思われがちですが、実際には脳や自律神経の働きにも深く関係しています。脳内では、ノルアドレナリンやセロトニン、GABA(ギャバ)といった神経伝達物質が感情やストレス反応を調整しています。これらのバランスが崩れると、脳が危険を誤って察知し、心拍数の上昇や息苦しさなどの身体反応が生じます。
また、過呼吸によって体内の二酸化炭素濃度が下がると、脳が「酸素不足」と勘違いし、さらに呼吸を速めようとする悪循環が発生します。こうした身体の過剰反応が、パニック発作を引き起こす引き金になることがあります。さらに、遺伝的要因やホルモンバランスの変化なども、発症リスクを高める要素とされています。

環境的要因

パニック障害は、日常生活や社会環境の影響も大きく受けます。職場や家庭などでの慢性的なストレスが続くと、心身の緊張が抜けにくくなり、発作が起こりやすい状態に陥ります。特に「休めない」「人に頼れない」環境では、自分を追い込んでしまいやすく注意が必要です。
また、睡眠不足や不規則な生活、栄養バランスの乱れは、自律神経のリズムを崩す原因になります。カフェインやアルコールの過剰摂取も、交感神経を刺激して不安感を強めることがあります。さらに、パンデミックや社会不安といった外的要因も、知らず知らずのうちに心に負担をかけ、パニック障害の発症や再発に影響することがあります。

性格や体質はパニック障害の原因になる?

パニック障害は誰にでも起こりうる病気ですが、性格や体質によって発症しやすい傾向があることが知られています。特定の性格特性が直接の原因になるわけではありませんが、ストレスの受け止め方や緊張への反応の仕方が、発症リスクを高めることがあります。

  • 几帳面・完璧主義・感受性が高い人
  • 不安を抱え込みやすいタイプ
  • 遺伝や家族歴がある

ここでは、影響しやすい傾向をもつ人の特徴を紹介します。

几帳面・完璧主義・感受性が高い人

几帳面で責任感が強く、物事を丁寧にこなそうとする人は、ストレスを抱えやすい傾向にあります。完璧を求めるあまり、自分に厳しくなりすぎたり、失敗を過度に恐れたりすることが、心身の緊張を高めてしまうのです。

また、感受性が高い人は、周囲の人の感情や環境の変化に敏感に反応するため、日常の些細な出来事でも強いストレスを感じることがあります。こうした状態が続くと、自律神経が常に興奮状態となり、発作の引き金となることもあるでしょう。

不安を抱え込みやすいタイプ

人に悩みを打ち明けられず、一人で抱え込んでしまうタイプもパニック障害の影響を受けやすい傾向にあります。不安や緊張を抑え込もうとするほど、心身のバランスは乱れやすくなります。特に、感情を表に出すことを苦手とする人は、ストレスを体の反応(動悸・息苦しさ・頭痛など)として感じやすく、発作につながるケースも少なくありません。
「弱みを見せたくない」「頑張らなければならない」という思いが強いほど、心の負荷が大きくなり、脳が危険を誤って察知するリスクが高まります。

遺伝や家族歴がある

家族にパニック障害やうつ病などの精神疾患をもつ人がいる場合、発症のリスクがやや高いことがわかっています。これは、脳の神経伝達物質やストレスホルモンの反応の仕方が、ある程度遺伝的に受け継がれるためです。ただし、「遺伝=必ず発症する」ということではありません。あくまで「なりやすい傾向」があるというだけで、環境やストレスへの対処の仕方によって、発症を防ぐことは十分可能です。体質を理解し、自分のストレス反応を早めに察知することが、予防の第一歩になります。

パニック障害は女性に多い?

パニック障害は女性に多い?

パニック障害は、男性よりも女性に多いことが統計的に明らかになっています。日本でも、女性の発症率は男性の約2倍といわれており、その背景にはホルモンの変動や社会的ストレスなど、さまざまな要因が関係しています。

  • ホルモン変動(月経周期・妊娠・更年期)との関係
  • 社会的役割やストレス要因の違い
  • 自律神経やセロトニン系への影響

ここでは、女性に発症が多いとされる理由を見ていきましょう。

ホルモン変動(月経周期・妊娠・更年期)との関係

女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンは、自律神経や脳内の神経伝達物質に影響を与えます。月経周期や妊娠、更年期などでこれらのホルモン量が変動すると、気分の変化や不安感が強くなることがあります。特に更年期は、ホルモンの急激な減少によって自律神経のバランスが乱れやすく、動悸や息苦しさといったパニック発作に似た症状が出やすい時期です。こうした身体的変化が、パニック障害の発症・再発に影響することがあります。

社会的役割やストレス要因の違い

女性は、家庭・職場・育児など複数の役割を同時に担うことが多く、心理的なストレスが重なりやすい傾向があります。「周囲に迷惑をかけたくない」「家族を支えなければ」という責任感から、自分の不調を我慢してしまうことも少なくありません。

その結果、心身のストレスが蓄積し、脳の緊張状態が続くことで、パニック発作を起こすリスクが高まります。こうした社会的背景は、女性の発症率が高い要因の一つと考えられています。

自律神経やセロトニン系への影響

女性は男性に比べてセロトニンの分泌量が少ない傾向にあるといわれています。セロトニンは「心の安定ホルモン」とも呼ばれ、気分を落ち着ける働きを持っています。このセロトニンのバランスが崩れると、不安や焦燥感が強まり、パニック発作を引き起こしやすくなります。
また、自律神経もホルモンやストレスの影響を受けやすく、特に睡眠不足や冷え、疲労が重なると乱れが生じます。こうした心身の変化が重なったときに、パニック障害が発症しやすくなるのです。

日常生活でパニック障害のリスクを高める原因とは?

パニック障害の発症や再発を防ぐためには、生活の中に潜むリスク要因を把握しておくことが大切です。症状を悪化させるのは、突発的なストレスだけではありません。日常的な習慣や環境の乱れが、知らず知らずのうちに自律神経や脳の働きに影響を与えていることがあります。ここでは、特に注意すべき3つのリスクを紹介します。

  • カフェイン・アルコール・喫煙
  • 睡眠不足・不規則な食生活
  • 仕事や人間関係での慢性的ストレス

それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。

カフェイン・アルコール・喫煙

コーヒーやエナジードリンクに含まれるカフェインには、眠気を覚ます作用がありますが、その一方で交感神経を刺激し、心拍数の上昇や不安感の高まりを引き起こすことがあります。パニック障害の方はカフェインに敏感な場合が多く、少量でも動悸や息苦しさを感じることがあるため注意が必要です。

アルコールは一時的にリラックス効果をもたらしますが、分解の過程で自律神経のバランスを乱すことがあります。飲酒の翌日に不安感が強くなったり、発作が再発したりするケースもあるため、過度の摂取は控えた方が安心です。

また、喫煙もニコチンが神経を刺激し、血管の収縮や心拍数の増加を招くことがあります。これらの習慣が続くと、発作のきっかけとなるリスクが高まるため、できるだけ避けることが望ましいでしょう。

睡眠不足・不規則な食生活

睡眠は自律神経とホルモンのバランスを整えるために欠かせません。睡眠不足が続くと、ストレスに対する耐性が下がり、脳が過敏に反応するようになります。その結果、些細な不調でも「危険」と感じやすくなり、パニック発作の引き金になることがあるでしょう。
また、食事を抜いたり、糖質やカフェインの多い食品ばかり摂ったりすると、血糖値の変動が大きくなり、動悸やめまいが起こりやすくなります。こうした身体的な変化が不安感を増幅させ、発作を誘発するケースもあります。生活リズムを整え、規則正しい食事と十分な休息を意識することが、心と体を安定させる第一歩です。

仕事や人間関係での慢性的ストレス

パニック障害の発症や再発の背景には、職場や家庭での慢性的なストレスが関係していることが多く見られます。長時間労働や人間関係の摩擦、責任の重さなどが続くと、脳が「常に緊張状態」に置かれ、交感神経が過剰に働くようになります。
特に、ストレスを自覚しながらも我慢して働き続ける人は、心身の限界に気づきにくく、突然の発作として症状が現れることがあるでしょう。

また、職場の環境だけでなく、家庭や対人関係のストレスも蓄積要因になります。自分一人で抱え込まず、周囲や専門機関に相談することが、再発を防ぐための重要なステップです。

パニック障害にお悩みの方はみつだクリニックにご相談ください

みつだクリニック

みつだクリニック公式サイトはこちら

パニック障害は、強い不安や動悸などの症状が突然現れるため、「自分ではどうにもできない」と感じやすい病気です。しかし、早めに専門医へ相談することで、症状のコントロールや再発予防が十分に可能です。
みつだクリニックでは、パニック障害をはじめとする不安障害・うつ病などに幅広く対応しており、患者さん一人ひとりの状態に合わせた治療を行っています。薬物療法だけでなく、心理療法や生活習慣の見直しなど、心と体の両面からサポートを行うのが特徴です。
「最近、動悸や息苦しさが気になる」「外出時に強い不安を感じる」といった症状がある方は、一人で抱え込まず、ぜひ一度ご相談ください。早期の受診が、安心した日常を取り戻す第一歩になります。

まとめ

パニック障害は、心理的・身体的・環境的な要因が複雑に絡み合って起こる病気です。性格や体質、ホルモンの変化、日常のストレスなど、原因は人によってさまざまですが、どれも「心と体のバランスの乱れ」が関係しています。
日常生活では、カフェインや睡眠不足、慢性的なストレスなど、リスクを高める要因を避けることが大切です。原因を理解し、自分に合ったペースで心身を整えることで、発症や再発の予防につながります。
もし不安や発作に悩んでいる場合は、早めに専門の医療機関を受診しましょう。正しい知識とサポートを受けることで、パニック障害は必ず改善へと向かうことができます。

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