広場恐怖症 (Agoraphobia)
大阪府茨木市のみつだクリニックです。
これからゴールデンウィークの連休に入りますね。今年はコロナ禍明けということもあり、レジャーなどに出かける方も多いと思います。
お出かけをした場合に体調不良がみられてしまう精神疾患の一つに広場恐怖症というものがあります。
広場恐怖症とは、広い空間や開放的な場所、公共の場所など、自分自身が制御できない場所に出ることを恐れる精神疾患のことを指します。
恐怖および不安を引き起こす状況または場所の一般的な例としては、銀行やスーパーマーケットのレジの行列に並ぶこと、映画館や教室の中で長い列の中央に座ること、バスや飛行機などの公共交通機関を利用した場合などがあります。
しばしばパニック発作のような症状(動悸、過呼吸、発汗、震え、めまいなど)を起こし、恐怖感や不安感が強くみられることからしばしば社会的機能の妨げになり、重症例では家から出られなくなることもあります。
国際的に用いられている診断基準DSM-5の基準には、
以下の状況のうち2つ以上に関する,著明で,持続する(6カ月以上)恐怖または不安を有する必要がある:
- 公共交通機関を利用すること
- 開放された空間(例,駐車場,市場)にいること
- 閉鎖された空間(例,店,映画館)にいること
- 列に並ぶこと,または人ごみの中にいること
- 自宅外に1人でいること
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恐怖には,その状況から逃れることが困難と予測される,または恐怖もしくはパニック発作により行動不能になっても助けは得られないとの予測を伴っている必要がある。さらに,以下の全てが認められることも求められる:
- 同じ状況は,ほとんど常に恐怖または不安を引き起こす。
- 患者がその状況を意図的に回避している,および/または他者の同伴を必要とする。
- 恐怖または不安が現実的な恐れと(社会文化的な背景を考慮しても)釣り合わない。
- 恐怖,不安,および/または回避が,著しい苦痛を引き起こしているか,または社会的もしくは職業的機能を著しく損なっている。
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治療法は認知行動療法と薬物療法(SSRIと抗不安薬)が推奨されます。
急な発作時の対応には抗不安薬(ソラナックス/アルプラゾラムやレキソタン/ブロマゼパムなど)が特に有効ですので、ご自分に合った抗不安薬をお出かけの際にはカバンの中に持ち歩いて、いざというときに服用できるように準備しておくと安心です。
広場恐怖症でお困りの方は大阪府茨木市のみつだクリニックまでお気軽にご相談ください。
連休期間中の診療は当院HPにてご案内しております。また、祝日が多く診療予約や各種ご相談に対するお返事が遅くなるかと思われますので、診療の予約やご相談はお早めにお願い申し上げます。
2013.4.28.